なぜ「インフルエンザにかかりにくい人」がいるのか? – GIGAZINE


インフルエンザの流行期になるとよくインフルエンザにかかるという人もいれば、めったにインフルエンザにかからないという人もいます。人によってインフルエンザウイルスへの耐性が異なるという現象の原因は、「子ども時代にかかったインフルエンザの種類」だとアメリカの研究チームが報告しています。

Childhood immune imprinting to influenza A shapes birth year-specific risk during seasonal H1N1 and H3N2 epidemics
https://journals.plos.org/plospathogens/article?id=10.1371/journal.ppat.1008109

First childhood flu helps explain why virus hits some people harder than others | UCLA
https://newsroom.ucla.edu/releases/why-flu-hits-some-people-harder-than-others


Potent protection against H5N1 and H7N9 influenza via childhood hemagglutinin imprinting | Science
https://science.sciencemag.org/content/354/6313/722

Why being born before 1968 could save you from a bird flu pandemic
https://www.telegraph.co.uk/science/2016/11/10/why-being-born-before-1968-could-save-you-from-a-bird-flu-pandem/

カリフォルニア大学ロサンゼルス校とアリゾナ大学の合同研究チームは、季節性インフルエンザとして主流なH1N1H3N2に感染する人の割合は年代によって異なるという現象について着目し、研究をスタートしました。研究の結果、子ども時代にH1N1に感染した人は大人になってからもH1N1に対して耐性を持ち、同様にH3N2に感染した人は大人になってからもH3N2に耐性を持つということが判明。年代によって流行するインフルエンザウイルスは異なるため、「子ども時代にH1N1が流行していた年齢層」「H3N2が流行していた年齢層」が分かれていることが、「流行中のインフルエンザウイルスへの耐性」を決定していたとわかりました。

このことから、人には最初に感染したインフルエンザの種類によって自分が持つインフルエンザの耐性が決まるという「免疫刷り込み」というプロセスが存在すると研究チームは発表。この免疫刷り込みは、「初めて感染したインフルエンザ」に対して働くもので、「2度目以降のインフルエンザ」に感染した際には初めてのインフルエンザほど有効な耐性を作り出さないとのことです。


また、研究チームはインフルエンザウイルスの「進化の過程」によって生まれる「ウイルスの家系」についても言及しています。研究チームは2016年時点では、免疫刷り込みによってある種のインフルエンザへの耐性を獲得した場合、この耐性が「同じ家系に属するインフルエンザウイルス」にも機能する可能性が高いという論文を発表していました。しかし、2019年12月に発表された新たな論文では、同じ家系に属するH1N1とH2N2などは耐性を共有できないと発表。研究チームはこの現象について「説明が困難」と述べています。なお、2019年の研究では、研究チームはH1N1とH3N2はインフルエンザの種の中でも別個の家系に属することを明らかにしています。

流行中のインフルエンザウイルスを特定することによって、そのインフルエンザに耐性を持たない世代を導き出し、「インフルエンザの影響が大きい年齢層」を予測することに今回の研究結果が役立つと研究チームは述べています。この予測の精度が高まれば、ワクチンの数量が限られている事態などで「ワクチン配分の最適化」などが容易になると研究チームは主張しています。

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2020年02月12日 23時00分00秒 in サイエンス, Posted by log1k_iy

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